乳幼児期の子どもにとって、五感を使った感覚遊びは、とても重要な活動だといわれています。子どもは感覚遊びを通して、さまざまな体験をすることで、感性が育っていきます。なかでも片栗粉を使った遊びは手軽に始められ、子どもが夢中になれる感覚遊びの一つです。片栗粉のユニークな質感は、子どもの好奇心を刺激し、想像力を掻き立てるでしょう。

 

そこで本記事では、片栗粉を使った感覚遊びのアイデアをくわしく紹介します。

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片栗粉を使った感覚遊びの5つのねらい

片栗粉を使った感覚遊びには、主に以下の5つのねらいがあります。

五感を刺激する

片栗粉遊びでは、視覚、触覚、嗅覚、味覚、聴覚の五感すべてを使います。色の変化や混ざり合いを目で見て楽しめるだけでなく、片栗粉のさまざまな質感を手で直接体感できます。また食品ということもあり、味まで楽しめる遊び方です。五感を総合的に刺激することで、脳が活性化され、子どもの発達を促す効果が期待できます。

手先の発達を促す

片栗粉をこね回したり形を作ったりする動作は、手指の器用さを養います。また、握る、伸ばすなどの動作により、手の筋力もつくでしょう。手先を使う作業は、将来的な文字の書き取りや製作活動の基礎となる重要な運動能力の発達を促します。

想像力と創造性を養う

不思議な質感の片栗粉に触れることで、子どもの好奇心が掻き立てられ、想像力が豊かになります。自由に触れたり、形を作ったりできるため、創造性も養われるでしょう。片栗粉遊びは、遊び方に決まりはなく、子ども自身のアイデアを形にできる点が大きな魅力です。

コミュニケーション能力の向上

一緒に遊ぶ中で、言葉のやり取りが自然と生まれます。作品を見せ合ったり感想を言い合ったりと、言葉の語彙力にもつながります。こういったコミュニケーションを通して言語能力が向上するだけでなく、社会性も育まれます。

手軽で安全

片栗粉遊びは、水だけで作れる手軽さがたいへん魅力です。もともと食品ですので口に入れても安心です。危険な素材はほとんど使わず、安全面でも優れた遊びといえるでしょう。

片栗粉スライムを作ってみよう！

片栗粉スライムは材料が身近で簡単に作れるうえ、不思議な質感を体験できる優れた感覚遊びです。一緒に作って子どもと五感を使った遊びを楽しみましょう。

 

【材料】

• 片栗粉　
• 水　
• 食紅（任意）

 

【用意するもの】

• ボウル

 

1.サラサラ片栗粉を触ってみる

水を入れる前に、片栗粉のサラサラとした質感を手で触ってみましょう。ボウルに入れた片栗粉に手を入れると、指先でサラサラとした感触を楽しめます。手のひらを開いたり、こぶしを作って片栗粉に押し当てると、面白い形や模様ができます。

2.水を少しづつ入れて片栗粉の変化を楽しむ

片栗粉に少しずつ水を加えていきましょう。水を少しずつ加えながら、よく混ぜていきます。最初はサラサラとした感触が続きますが、水分を入れるにつれ、徐々に粉っぽさが減り、ねばりが出てくるのが分かります。この変化を手で確かめながら、水の量を調節していきましょう。

3.途中で食紅を加えて色の変化を観察

スライムの色付けをしたい場合は、この段階で食紅を加えましょう。好きな色の食紅を数滴入れ、よく混ぜ合わせます。食紅が混ざるにつれ、徐々に色が付いていく様子を楽しみましょう。複数の色を使えば、混ざり合って新しい色が生まれる面白さも体験できます。

4.トロトロになったら出来上がり

水を加え続けていくと、徐々にねばねばした質感になっていきます。すくっても形が維持され、ドロドロとした質感になったらスライムの完成です。手に取ってみると、固まりながらもとろりと変形する様子が楽しめます。

片栗粉スライムの遊び方のアイデア

片栗粉スライムにはさまざまな楽しみ方があります。ここからは、片栗粉スライムを楽しむアイデアをご紹介します。

スライムのぷるぷる感を体験

片栗粉スライムの最大の魅力は、不思議な質感にあります。手のひらに乗せると、とろりと変形するスライムのぷるぷるした感触が味わえます。スライムを握ったり伸ばしたりして、自由自在に形を変えられる面白さを体験しましょう。

的あてゲーム

スライムを的にあてるゲームもおすすめです。壁に新聞紙やビニールシートを貼り、スライムを投げつけて遊びます。スライムがべったりと壁に付着し垂れていく様子は、子どもの興味を引くことでしょう。

スプーンですくっておままごと

スライムをさまざまな食材に見立てたおままごと遊びを楽しむのもおすすめです。カラフルなスライムを、アイスクリームやゼリー、スープに見立てて、お店屋さんごっこをするのも楽しめておすすめです。

片栗粉スライムの遊び方の注意点

アレルギーをもつ子どもは、触れただけでもアレルギー反応が出る場合があります。初めて遊ぶ場合は、事前のパッチテストがおすすめです。遊び終わった後の手洗いは、スライムが残らないように、大人と一緒に行いましょう。安心な材料を使用していても、子どもの行動には細心の注意が必要です。

 

また、室内で遊ぶ際は、ビニールシートなどを敷き、壁にも保護シートを貼ると安心して遊べます。

片栗粉遊びは乳幼児期の発達にあった体験ができる！

乳幼児期は、感覚を通して世界を知る大切な時期です。片栗粉を使った遊びは、視覚、触覚、嗅覚など五感を総合的に刺激し、感性を豊かに育む体験ができます。子どもの好奇心を掻き立てることで、想像力や創造性も養うことができます。ぜひ、子どもと一緒に新しい遊び方を考え、子どもの発達にあった体験を見つけてみてはいかがでしょうか。